【新築売却奮闘記①】ようやく手に入れたマイホーム!目覚めはトラックのエンジン音とともに…
■ 「ついに、夢のマイホームを手に入れた!」
何軒もの物件を内覧し、住宅ローンの審査、契約、引っ越し準備…。
慣れない手続きを乗り越えて、ようやく迎えた“鍵の引き渡し”。
駅近・南向き・最新設備のそろった新築戸建て。まさに理想をカタチにしたような家だと、心の底から思っていました。
けれども—— 住んでみると、想像とは違う現実が待っていました。
■ 重視したのは「立地・性能・利便性」のバランス
私たちが物件選びで特にこだわったのは、次の3点でした。
- 駅から徒歩10分圏内
通勤はもちろん、ゆくゆく子供が高校大学へ進学したときのことも考えると、駅までの距離は最重要ポイント。通勤時間が短縮できれば、その分、家族との時間や自分の時間も確保できると思ったからです。 - 南向き・日当たりの良さ
明るくて暖かい家は、心にもゆとりをもたらしてくれる。将来、子どもと一緒に過ごすのびのびとした生活も見据えて、自然光がしっかり入る家を選びました。 - ZEH水準・最新設備
高気密高断熱の構造、太陽光発電対応、食洗機・浴室乾燥など、家事負担を減らす最新設備が充実。長く住む家だからこそ、省エネと快適性を両立した住まいがいいと考えました。
実際、スペックや間取りだけを見れば、ほぼ理想通り。予算も予定の範囲内!加えて値引き交渉も上手くいき、「ここしかない」と感じ、即決に近い形で決めました。
でも、ひとつだけ見落としていたことがありました。
■ 朝の目覚めは、トラックのエンジン音…?
住み始めてすぐに気づいたのが、「音」の問題です。
午前6時台。まだ外が薄暗いうちから、地響きのように響くエンジン音。
通りを走るトラックが、次々と家の前を通過していきます。地震かと思う振動とともに目が覚めることもしばしば。
「内覧のとき、こんなに車、通ってたっけ……?」
内覧時には気づけなかった現実。実は、前面道路は幹線道路と生活道路のちょうど中間にあたるルートで、朝夕は抜け道的に使われることが多かったのです。
私たちが内覧したのは昼と夜。この家に決める最終チェックとして行った内覧は、ちょうどピークを避けてしまっていたのです。
■ 「帰りたくない」と思ってしまう家
さらに追い打ちをかけるのが、帰宅時の気分。
仕事終わり、帰路に着く電車の中で、ふと感じる憂うつ。「またあの音が鳴ってるかな」「落ち着ける場所じゃないかもしれない」という不安。
せっかく手に入れた新居なのに、玄関を開けた瞬間にホッとできない。
元々、インドア派でマイホームで悠々自適に過ごす日々を夢見ていた私に、このダメージはとても大きかった…
家に「帰りたくない」と思ってしまう日が来るなんて、想像もしていませんでした。
■ 自分なりに試した“乗り越え方”
もちろん、すぐに「売ろう」とは思いませんでした。せっかく手に入れた家、なんとかして快適に暮らしたい—— そう思って、いくつか工夫もしてみました。
- 遮音カーテンを設置
まず取り組んだのは、音対策。寝室の窓に厚手の遮音カーテンを導入し、少しでもマシになればと窓のサッシに騒音テープも貼り付けました。それぞれ多少の効果は感じましたが、遮音カーテンは中高音に対して、一番効果を発揮するため、トラックの低音までは防げませんでした。 - 家具の配置を見直す
音の影響が少ない部屋に寝室を移動したり、壁面収納を増やして音の反響を抑える工夫もしました。住環境は少し改善されたものの、根本的な解決には至らず…。 - 生活時間の調整
起きる時間を早め、トラックの通行時間と被らないように生活リズムを変えることも検討しました。
でも、トラックのためにライフスタイルを変えるという行為そのものが、家のために我慢しているという気持ちにさせ、余計にストレスを感じてしまいました。
日々の生活が「我慢の生活」になってしまい、ますますストレスが蓄積していきました。
■ 理想のはずが「我慢の家」になっていく…
どんなに工夫しても、ふとした瞬間に感じる「違和感」は拭えませんでした。
「何のためにこの家を買ったんだろう?」
「この暮らしがいつまで続くのか?」
「この家のために35年間働き続けるのか?」
やがてその問いが、買ったばかりの家を“売る”という選択肢を現実のものにしていきました。
■ つづく
(次回:「引越しダイエット?!落ちる体重。」引越し後の憂鬱な日々をリアルに書いていきます。)